Working Experience

夫婦でのはたらく旅!憧れの高野山での住み込み生活は宝物のような時間でした

プロフィール

【氏名】青柳 順子(60代)、ラウンド・ベネジット・ドニゼッチ(60代)
【職業】青柳さん:会社員、ドニゼッチさん:ポルトガル語教師
【業務内容】
・宿坊寺院における客室清掃、配膳等の運営補助業務
【時期】2024年12月上旬から3週間

  • # 60代
  • # 日常リセット
  • # 社会人

はたらく旅を知ったきっかけはなんですか?

青柳:2年前に空海さんの言葉や教えに惹かれるようになって、高野山を訪れました。その時、ここにしかない景色や町全体の温かい雰囲気に感動して、まるで空海さんの教えが町全体に息づいているようで、本当に素晴らしい場所だと感じたんです。夫にもその素晴らしさを共有したいとの思いから高野山を調べる中で「はたらく旅」のことを知りました。

高野山に初めて来てから、はたらく旅参加までには数年ありましたが、何か気持ちの変化があったのですか?

青柳:仕事をしているので、どうしてもやらなきゃいけないことに追われてしまって、自分自身を見つめ直す時間がなかなか取れなかったんです。だから、一度自分自身をリセットしたいと思いました。そして、高野山のような特別な場所なら、物理的にも精神的にも自分に向き合って、高野山のためにも何か貢献したいという思いから参加を決めました。

2人で大門にも訪れました

お二人の高野山での過ごし方について教えてください。

青柳:仕事のある日は、午前中は宿坊で清掃や台所補助をしていました。ちょうど大掃除の時期でもあったので、仏具の掃除も経験させてもらいました。夕方の勤務後は壇上伽藍や根本大塔を散歩してから帰ることもありました。オフの日も私は朝の5時くらいには起きて散歩したり、季節も紅葉から雪景色まで楽しむことのできる時期だったので、朝のきりっとした空気の中で、自分を見つめ直すことができて贅沢な時間を過ごせました。

ドニゼッチ:仕事は精進料理のお膳運び、布団の上げ下げ、客室清掃、仏具磨きもしました。電動アシスト自転車を貸し出してもらえるので通勤や観光もできて、とてもよかったです。

早朝奥の院で2匹の鹿に遭遇

感動の根本大塔

ご夫婦でお越しいただきましたが、お二人で過ごす時間もありましたか?

青柳:ありました。お昼休みが一緒になった時は、夫婦でご飯を食べに行ったり、ごま豆腐の食べ比べを楽しんだりしました。それに生ごま豆腐は格別で、やきもちやみろく石も美味しくて、高野山ならではの食文化を堪能できました。

ドニゼッチ:食べ物で言えば、山内で売っている柿やミカンも甘くて驚きました。また、奥の院も一緒に行きましたが、樹齢の長い木々や雰囲気に圧倒されて涙が出ました。お墓というと怖いイメージがありましたが、奥の院はジブリの世界のようで、神秘的で素晴らしかったです。

2人で山内の様々なご飯屋さんに行きました!

中の橋の喫茶店停車馬さんのおいしいピザトースト

高野山で仕事をする中で印象に残っていることは何ですか?

ドニゼッチ:今まで経験したことのない仕事が多くて、覚えることもたくさんあり少し大変でした。ただ、宿坊は表だけでなく裏側まできちんと整えられていて、すべてにおいて伝統を受け継いでいることに感動しました。
青柳:裏方の仕事は秒刻みのスケジュールで、とにかく忙しかったです。洗面所やトイレが一見きれいでも、毎回丁寧に掃除をするんですよね。その徹底ぶりに驚きましたし、働く方々が敬意をもって仕事をされているのを感じました。初めて高野山に来たとき、「なんでこんなに空気がピンと張り詰めているんだろう?」と思っていたんですが、宿坊の方々が細部まできちんと整えているからなんだと気づきましたね。誰かに見られているからではなく、自分の意志で動いている。人生の勉強になりましたし、自分の意識も変わった気がします。

高野山に来る前と後で変化はありましたか?

青柳:もともと高野山はすごい場所だと思っていましたが、実際に働いてみるとさらにその魅力を実感しました。もっと多くの人に高野山を知ってほしいし、宿坊や歴史に興味がない人でも、ごま豆腐や和菓子、霊宝館の仏像など、どこからでもいいので気軽に触れてほしいと思いました。

抹茶ゴマ豆腐と抹茶

美味しいさざ波さんの酒饅頭

訪れると感動する霊宝館

どんな人に「はたらく旅」をおすすめしたいですか?

青柳:忙しい日常の中で、自分を見失ったり、ちょっと疲れちゃったなと思っている人にぜひ来てほしいです。自分と向き合う時間がほしい人にはぴったりの場所だと思います。

高野山はお二人にとってどんな場所ですか?

青柳:私にとっては故郷のような場所ですね。帰りたいと思ったら、いつでも迎えてくれるような温かさがあります。それに高野山にしかないものが多すぎて、唯一無二の場所だと思います。まるで日本のふるさとのような存在です。友人へのお土産にごま豆腐を配ったら、みんなが感動してくれて、「高野山には本当に宝物がたくさんある」と感じました。

ドニゼッチ:私は最初は分からないことばかりで不安もありましたが、過ごすうちにすっかり馴染んで、あっという間の時間でした。冬でも外国人観光客が多いので、英語・ブラジルポルトガル語で高野山の魅力をSNSで発信したいですね。

綺麗な紅葉の中の宿坊寺院さん

雪景色の奥の院も素敵で、季節ごとに高野山の魅力が満載です!


Working Experience〜はたらく旅の体験記〜

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