Working Experience

「ガクチカ」の核の一つになる経験!あらゆる意味で深堀しがいのあるオンリーワンな場所でした

プロフィール

【氏名】松尾 凪倖(上智大学文学部新聞学科2年生、20代)
【職業】大学生
【業務内容】
・高野山デジタルミュージアム内「カフェ雫」における接客業務
・宿坊寺院での外国人宿泊客向けフロント補助業務
【時期】2023年9月中旬から19日間

  • # 20代
  • # ガクチカ
  • # 国際交流
  • # 地方創生
  • # 大学生

今回、高野山での滞在型プログラムをどうやって知りましたか?

 外部の滞在型就労斡旋サービスを通じて知りました。そもそも私は地方創生に興味があり、旅好きでもあるので、こういうプログラムに参加したいなと思っていたのが一番の参加動機です。
 加えて、私は大学で報道・映像ジャーナリズムを専攻していて、ゼミの課題でドキュメンタリーを制作する必要があり、あわよくば高野山でその題材をみつけることができればという思いもありました。

大学で映像ジャーナリズムを専攻する松尾さん

地方創生に関心を持ったきっかけは?

 1番大きなきっかけは、小さい頃から家族と車で旅行する機会が多かったことですね。年に数回、東海と九州間を車で往復するくらいドライブが好きな家族で。途中で道の駅や地元のお店に寄りながら、色んな特産品や地域の温かさに触れてきました。しかし、中心街から外れると、捨てられてぼろぼろになった廃墟や担い手不足で閉店する店が増え、地方が抱える課題を目の当たりにすることもありました。日本には端から端まで素敵なところが沢山ありますが、それは人々が求める生活の利便性に必ずしも直結するわけではないことを知りました。魅力があっても人が定着しない地域があるのは寂しいなと子供心に思ってそれが今に至るという感じです。

1200年もの間、高野山の入り口で旅人を出迎えてくれる「大門」

2週間の高野山滞在、率直にいかがでしたか?

 すごく楽しかったです。
 まず、美味しい和菓子が安く沢山食べられるのがすごく嬉しかったです(笑)。精進料理をいただく機会も多くて、都心よりもplant-basedの食材やスイーツが充実しているのは印象的でした。
 また、高野山は欧米系の観光客の割合が高く、お仕事を通してコミュニケーションをとれたのが楽しかったです。大学にも留学生は沢山いますが、高野山では日本人以上に宗教や伝統に造詣が深い方に出会うこともありました。
 宗教都市ならではの荘厳な世界観と、国際色豊かな光景が共存しているのは、とても新鮮でした。

高野山で出会った甘味その1「かるかや餅」

高野山で出会った甘味その2「ごま豆腐」

高野山で出会った精進メニューその1

高野山で出会った精進メニューその2

観光で来る高野山と、2週間落ち着いて過ごす高野で、楽しみの質は違いましか?

 全然違うと思います。
 1~2日の滞在だと高野山の三大聖地(総本山金剛峯寺、壇上伽藍、奥の院)を巡るので精一杯になってしまいます。
一方、2週間くらいあれば、時間の経過によって変化する色んな高野山の顔を見ることができます。例えば奥の院では、「生身供」が行われる午前に訪れるのと、ナイトツアーに参加するのとでは雰囲気が大きく異なります。歴史的な著名人のお墓を探したり、仏教建築をゆっくり観察したりと、奥之院付近だけで丸一日楽しむこともできるくらいです。
 また、今回のプログラムが終わったあとにゼミの取材で再訪したのですが、季節の移ろいによって変化する山内はとても美しく、2週間でも足りないくらいだと思いました。

夕暮れ時のライトアップされた大門

高野山に上る山々の途中に所在する「八坂神社」の鳥居

仕事で印象に残ったことは何かありましたか?

 宿坊で働いた時、お寺の方と雑談しながら仕事を手伝う時間がありました。お坊さんとの交流は貴重ですし、高野山の信仰や観光など、真面目なお話もじっくり聞ける時間になりました。お寺の裏側を体験できた部分も含めて、オンリーワンの体験ができたなと印象に残っています。

宿坊寺院での業務中のワンシーン

お世話になった宿坊寺院で写経を体験!書き始める前にお部屋にて

今回の体験は松尾さんにとって、何か今後にも繋がる体験になりましたか?

 はい、今後に繋がる体験になりました。
 個人的には今大学で学んでいるジャーナリズムと高野山の観光を絡めて研究してみようという1つの目標ができました。高野山は他にはないオンリーワンな場所で、深堀できる要素が本当に沢山あります。今回のプログラムは2週間という限られた期間でしたが、これから何回か足を運ぶことで、地域の人々の視点から高野山の観光について学びを深めていこうと考えています。海外への留学とはまた違いますが、自分なりの問題意識をもってプログラムでの体験を学業に発展させることは、大学生の今しかできないいわゆる「ガクチカ」の核になるようなことだと感じています。

大学生で高野山のプログラム参加を検討している人に、どういう部分をおすすめしたいですか?

 出会える人のバリエーションが多い点をおすすめしたいです。地元の人からお坊さん、高野山に移住して活動していこうとしている人など。大学生活を超えて、普通に生活していたら出会えてなかった人と出会える機会が本当に沢山ありました。
 歴史や宗教に関連した文化体験や、語学力を活かした観光客との交流など、どの角度から切り取っても自身の成長に繋がる魅力があるはずです。

南海電車で帰路につく最終日


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