“ここなら住める”と思い、キャリアチェンジの一歩を踏み出した4か月半の高野山滞在
プロフィール
プロフィール
【氏名】H.Eさん(50代)
【職業】医療従事者
【業務内容】
・宿坊寺院における客室清掃、配膳等の運営補助業務、受付業務
・お土産屋さんでの販売業務
【時期】2025年7月上旬から2025年11月中旬の4か月半
- # 50代
- # 日常リセット
- # 社会人
インタビュー内容
- Q. なぜ、今回高野山の「はたらく旅」にご参加いただいたのですか?
- Q.今回長期滞在を決めた理由を教えてください。
- Q.実際に働きに来てみて、どうでしたか?仕事面でも、生活面でも。
- Q.今まで体験したことない仕事を体験してみてどうでした?
- Q.途中から、固定で一か所の勤務先に行っていただきましたがいかがでしたか?
- Q. 人との交流はいかがでしたでしょうか?
- Q.高野山に滞在していて、特に印象に残ったことは何ですか?
- Q. 休みの日は何をしていましたか?
- Q.滞在してみて、ご自身の中で変化や学びはありましたでしょうか?
- Q.今後の展望はありますか?
- Q.一言でこの滞在を現すと?
- Q.これから来られる方へのメッセージをお願いします!
Q. なぜ、今回高野山の「はたらく旅」にご参加いただいたのですか?
私は20年以上、医療従事者として働いてきました。管理職や責任のある立場になると、自分が取りたいタイミングでの休暇がほとんど取れなくなる。もともと旅が好きだった私は、「もっと自由に時間を使える働き方に変えたい」と思っていました。そんな折、神秘的な世界に触れたい気持ちもあり、1月に初めて高野山を訪れました。アクセスに時間がかかる割には滞在時間が短く、「もっとゆっくりこの場所を知りたい」と感じたのが最初のきっかけです。
春の桜の時期には案内人付きのツアーでも訪れました。奥の院を巡り、カフェ雫の「はたらく旅紹介所」の広告を見たとき、「これだ!」と思いました。キャリアチェンジの一歩前として、期間を区切って体験してみたい、と応募を決めました。年齢的に少し不安もありましたが、たまたま麓のカフェに行ったところ高野山で1年働いていたという人と出会い、「年齢層が高い人もいましたよ」「楽しかったですよ」という話を聞いたり、周囲からも「行ってみたら良いんじゃない?」と後押ししてもらったこともあり、スムーズに応募を決めました。

Q.今回長期滞在を決めた理由を教えてください。
行くなら、ある程度住まないと色々な体験はできないと思っていました。また、関西圏に住んだことがなかったので、高野山を拠点にして色々な場所に行けたら良いなとも考えていました。
行くためには仕事を辞める必要がありましたが、どうせ辞めるなら長く滞在しようと思いましたし、高野山にはこれまで二度訪れており、「ここなら住める」とも感じました。
長期滞在にあたっては車が必須だと思い、北海道から車ごと移動しました。そうすることで行動範囲が広がり、より多くの場所を訪れることができました。
また、住環境が個室であることも大きな安心材料でした。プライバシーが守られることは、長期滞在を決めるうえでの重要なポイントになりました。

Q.実際に働きに来てみて、どうでしたか?仕事面でも、生活面でも。
高野山に来たばかりの頃は、正直「大丈夫かな…」という不安が大きかったです。思いのほか暑く、お寺の広い敷地の中で部屋の場所を覚えるのにも苦労して、最初の数日は戸惑いながらのスタートだったと思います。
それでも、午前中だけの短い勤務から始められたことで、体も頭も少しずつ環境に馴染んでいきました。勤務先がひとつではなく、場所が変わることで気持ちの切り替えにもなり、他のスタッフと話す機会があったことも大きかったように感じます。「慣れ」というのは本当に積み重ねなんだと実感できた時間でした。
寮で出会った人たちや交流会で話した短期スタッフから色々と話を聞く中で、「自分も大丈夫かもしれない」と思えるようになっていきました。

Q.今まで体験したことない仕事を体験してみてどうでした?
K-PLATでの仕事は、掃除、レジ、フロント業務など、本当に幅広い経験ができた時間でした。いろいろな仕事をやっていくうちに、「これは好きかも」「これは自分に合っているかもしれない」という感覚が少しずつ見えてきたのは、とても大きな収穫だったと思います。
もともとは裏方の仕事のほうが良いと思っていたのに、実際にやってみると、人と直接関わる接客が意外にもリフレッシュになったり、新しい発見につながったりしたのも印象的です。「接客は無理だろう」と思っていた自分が、「あれ、意外といけるかも」と感じられたのは、環境や人との関わりが心地よかったからこそでしょうし、何より“好きな場所”で働けていたことも大きかったのだと思います。

Q.途中から、固定で一か所の勤務先に行っていただきましたがいかがでしたか?
一か所に腰を据えて過ごせたことで、以前よりもお店の方々と自然にコミュニケーションが取れるようになり、不慣れな自分を理解して親切に教えてくださる姿勢に何度も助けられました。仕事は、日を重ねるごとに少しずつ慣れていけたので、本当に良かったと思います。
また、高野山に訪れる観光客の方々もマナーが良く、節度を持って接してくださるので、接客はとてもやりやすかったです。特に印象に残っているのは、お財布を忘れたお客様の出来事です。海外の方がそれを見つけてレジに届けてくださり、警察に届けた後、持ち主の方も戻ってこられて無事に受け渡しができ、お礼まで言っていただけました。この出来事は、高野山に来られる方々のマナーの良さを象徴しているように感じました。


Q. 人との交流はいかがでしたでしょうか?
ご飯会やイベントは行けるときに行って、その場にいるほかのスタッフさんと繋がって個別でご飯に行ったりしたこともありました。私が車だったので、仲良くなった人と、丹生都比売神社や大阪方面への小旅行に行ったりもしました。

Q.高野山に滞在していて、特に印象に残ったことは何ですか?
丹生都比売姫神社のご縁日に御神犬を拝見できたことは、とても印象的でした。


高野山内では、やはり奥の院に勝る場所はないと感じます。お祭りやイベントのタイミングによって表情が変わったり、寒くなる時期はとても静かで外が真っ暗になったりと、奥の院は季節や時間によってさまざまな顔を見せてくれます。私は早めの時間に散歩したり、休みの日に生身供に参加したりしました。ちょうど改装工事のタイミングで訪れることができたのも、二度とない貴重な体験だったと思います。

Q. 休みの日は何をしていましたか?
車だったので、麓まで行って食材を買い揃えたり、近郊の観光地へ足を伸ばしたりしていました。なかでも印象に残っているのが、龍神温泉へのドライブです。山道を抜ける移動は爽快で、温泉に浸かったあとの心身の軽さは格別でした。以前から取り寄せていた自然農法の梅が龍神温泉の近くで作られていることを知り、実店舗で直接購入できたのは嬉しい体験でしたね。温泉で癒やされ、帰りに梅やその土地のものを買って帰るという一日は、小さな旅の満足感に満ちていました。
また、関西や地元・北海道から友人が高野山まで訪ねてきてくれることもありました。普段とは違う場所で知っている人と会うのは不思議な感じがして、いつも以上に楽しくどこか特別な時間になります。友人が訪れるたびにフォレストブルーの「こうやくんソフト」を紹介するのが恒例になっていましたね。

Q.滞在してみて、ご自身の中で変化や学びはありましたでしょうか?
高野山での滞在中に、短期で滞在している人たちと関わる機会が多くありました。学生、自営業者、退職後の人など、背景も年齢もまったく違う人たちが同じ場所に集まっているのを見て、生き方には本当にいろいろな形があるのだと実感しました。ある意味、一般的な“常識”や“安定”から少し外れたような選択をしている人も多く、その自由さがとても印象的でした。
3週間、4週間と立ち止まってここに来るというのは、やはりどこかで「自由であっていい」という感覚を持っていないとできないことです。滞在者の話を聞いているうちに、自分自身も「どこにでも行こうと思えば行けるし、もっと自由に暮らしていいんだ」と思えるようになりました。
Q.今後の展望はありますか?
現在は知り合いの紹介で、以前と同じ仕事をメインにしながら、新しい生活を模索中です。将来的には、旅を楽しみながら生活できるライフスタイルを目指しています。
Q.一言でこの滞在を現すと?
「自然との共存」ですね!
高野山に来て間もない頃、大雨と落雷で停電が起きたことがありました。山の中で暮らすというのは、こういうこともあると実感した日でした。電気が止まると不便ではあるものの、幸いその日のうちに復旧しましたし、たまに降る山の豪雨もどこか非日常のような面白さもあって、都会でも平地でも味わえない独特の感覚を楽しんでいる自分がいました。

Q.これから来られる方へのメッセージをお願いします!
高野山での働く旅は、住環境や仕事内容、人との交流など、体験を通じて自分の可能性を広げられる貴重な時間です。まずは「一度来てみる」ことをおすすめします。すぐ帰るにはもったいない距離なので、長く滞在することで、自然や人との関わりをより深く体感していただきたいです。




